五兎追いは二兎止まり カサゴとアジ
日本海溝よりも欲が深い私がかみさんに釣りの計画をつぶやく。
最初にシマアジを釣って、次にカワハギを釣る。
外道でチャリコが釣れるだろうから、これを餌にヒラメを釣る。
その間は暇なのでカサゴを釣る。
夕マズメにはアジを釣る。
かみさんがニヤニヤしながら聞いているので、急に弱気になって言い直す。
最初にシマアジ釣りをして、次にカワハギ釣りをする・・・・。
かみさんは満足げに微笑んでいる。
(くそっ どうせ妄想だよ )
朝方、体調調整に手間取り、出発が遅れてしまう。
魚釣園に着いた時には既にシマアジポイントは満員御礼。
仕方なくカサゴの仕掛けを出す、餌は鯖の切り身。
次いでカワハギの仕掛け、餌はアサリ。
カワハギはいなくとも泳がせエサとなるベラやチャリコは釣れるだろう。
と、全然当たらない。
ひょっとしてと思って巻き上げても、アサリはそのままだ。
げっ、喰いが悪いぞ。
しばらくして、前触れなくグッと重くなったので巻き上げるとカサゴ。
カサゴ狙いのサバには喰わずアサリに喰ってきたか。
と、デカい船が赤いブイの方にやってきた。
浚渫でもするのかと思っていると何やら吊り上げている。
何じゃ
赤いブイだ
撤去しちゃうのかいな
昔、魚釣園先端にある旧赤灯の撤去に偶然居合わせたが、赤いブイの撤去にもかいな
何やら因縁を感じる。
などと、当たりもない暇に任せてとりとめもないことを思っていたが、船は撤去を終えてもなかなか立ち去らない。
何しているのじゃ
そうこうしているうちに魚の食い気が上がってきたようで、時々当たりが出てきた。
しばらく釣りに集中していたら、船は突然力強いエンジンの音を立て、立ち去って行った。
後には綺麗な赤色のブイ、交換していたんだ
その後はカサゴを3尾追加し、アジの夕マズメをむかえた。
アジのポイントに1本のべ竿をセットした。
やがて、隣の人が上げ、こちらにも回ってきた。
小振りではあるがアジらしい引きで心地よい。
アジは7尾、カサゴ4尾とともに充分なおかずになる。
翌日、唐揚げになったカサゴは実に旨かった。
次はアジの南蛮漬け
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